「自分がされたいように、他人にも接しなさい」という、昔からある格言を覚えていますか？
とてもシンプルな原則で、思いやりと共感の大切さを教えてくれていますよね。
でも現実には、この教えをすっかり忘れてしまったような人に出会うこともあります。
ここで気をつけてほしいのは、
自分でも気づかないうちに、ある特定のフレーズがその人の共感力のなさを如実に表していることがあるということ。
だからこそ、今回はそんな「共感と思いやりが足りない人がよく使う7つのフレーズ」をまとめました。
もちろん、すぐに人を決めつけるのはよくありませんが、こうした言葉を知っておくことで、周囲の人たちをより深く理解する助けになります。
それでは、一緒にこの“言葉の赤信号”を見ていきましょう。
1）「別にどうでもいい」
まずは定番から。
「別にどうでもいい」というフレーズ。
これって実は、共感力のなさがあらわれる典型的な言い回しなんです。
なぜかというと、
共感とは、他人の感情を理解し、分かち合う力のこと。
誰かが悩みを話しているときに、「どうでもいい」と返すのは、相手の感情を理解しようともせず、無視していることと同じなんです。
もちろん、文脈は大事。
誰にでも余裕のないときはあるし、常に共感的でいられるわけではありません。
でも、こういった言葉を「いつも使っている」となると、ちょっと注意が必要かもしれません。
だからこそ、この言葉を耳にしたときは、少し意識してみてください。
2）「それ、私の問題じゃないから」
これは、私自身にも少し思い出があるフレーズです。
以前、友人がよくこの言い方をしていました。最初はあまり気にしていなかったのですが、ある出来事をきっかけにハッとしたんです。
仕事で大変な時期があって、その友人に愚痴をこぼしたときのこと。
「大変だね」と言ってくれると思ったら、返ってきたのは「それ、私の問題じゃないし」。
正直、かなりショックでした。
この言葉は、相手の苦しみを「自分には関係ない」と突き放す表現で、非常に冷たく響きます。
思いやりや共感がある人なら、たとえ自分に直接関係がなくても、相手の気持ちに寄り添おうとするもの。
「それ、私の問題じゃない」と頻繁に言う人がいたら、少し距離を取ってもいいかもしれません。
3）「あなたって、過敏すぎ」
こんな経験はありませんか？
自分の気持ちを素直に打ち明けたときに、「それって過敏すぎじゃない？」と言われたこと。
この一言、まるで心にパンチを食らったような感覚になりますよね。
このフレーズの問題点は、相手の感情を軽視し、否定するところにあります。
まるで「そんな風に感じるあなたの方がおかしい」と言っているようなもの。
さらに厄介なのは、責任を相手に押し付ける点。
相手が傷ついた理由に向き合うどころか、「あなたが気にしすぎ」として片付けてしまうんです。
でも、感情は人それぞれ。
思いやりとは、その人の感情を「正しいかどうか」ではなく、「存在するもの」として尊重すること。
「過敏すぎ」なんて言われたら、自分を責める前に、相手の共感力を疑ってもいいかもしれません。
4）「ただの冗談だったのに」
これ、よくありますよね。
誰かの言葉に傷ついて、それを伝えると、「いや、ただの冗談だってば」と返される。
でもこの一言には、注意が必要。
「ただの冗談だった」は、相手の感情を否定する典型的なセリフ。
「冗談のつもりだったから、あなたが傷つくのはおかしい」と言っているのと同じです。
でも、ユーモアの感じ方は人それぞれ。
自分が笑っているからといって、相手も笑っているとは限りません。
思いやりや共感力がある人なら、たとえ悪気がなかったとしても、「ごめん、傷つけるつもりはなかった」と気持ちに寄り添うはず。
だから、「ただの冗談」と何度も言い訳する人がいたら、赤信号と思って間違いないかもしれません。
5）「早く忘れなよ」
このフレーズ、意外とよく聞きます。
「もういいじゃん」「早く忘れなよ」と、つらい気持ちを語ったときに言われたこと、ありませんか？
この一言には、共感の欠如だけでなく、感情への理解のなさも表れています。
人間の感情は、スイッチを切り替えるように簡単にはコントロールできません。
心理学的にも、感情を「処理する」には時間がかかるもの。無理に押さえつけると、むしろ後々まで引きずる可能性もあります。
「早く忘れなよ」は、まるで「人間やめろ」と言っているかのよう。
思いやりとは、誰かが悲しんでいるときに「忘れろ」と言うことではなく、その気持ちにそっと寄り添うこと。
このフレーズを多用する人がいたら、共感力に欠けている可能性があります。
6）「あなたっていつも…」「あなたって絶対に…」
「いつもこうだよね」
「絶対こうだよね」
こういう決めつけのフレーズ、グサッと刺さりますよね。
この言い方は、相手の存在を一面的に捉えてしまい、変化や成長の余地を完全に否定してしまいます。
でも、人ってそんなに単純じゃない。
良い日もあれば悪い日もあるし、強みも弱みもある。誰だって完璧ではありません。
真の思いやりとは、誰かの欠点を攻撃することではなく、「それでもその人を信じる」こと。
「あなたっていつも…」「絶対に…」といった決めつけを口にする人がいたら、それは共感力のなさのサインかもしれません。
私たちは皆、変化し続ける存在。だからこそ、お互いに理解し合うことが大切なんです。
7）「どうでもいい」「勝手にすれば」
一見、無害に思える「どうでもいい」「勝手にすれば」。
でも、これらの言葉はときに強烈な“無関心”を示しています。
特に、誰かが真剣な気持ちを話しているときにこれを言われると、「あなたの話には興味がない」と突き放されたような気持ちになりますよね。
共感や思いやりとは、相手の話に耳を傾け、気持ちに寄り添おうとする姿勢。
だから、こうしたフレーズを繰り返し使う人には、内心「この人は人と向き合う気がないのかも」と思ってもいいかもしれません。
言葉には重みがあります。
どんな言葉を使うかで、相手を支えることも、傷つけることもできてしまうのです。
だからこそ、言葉は丁寧に選びたいものですね。
最後に
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
今回ご紹介した7つのフレーズは、「思いやりや共感力に欠ける人」がよく使いがちなものです。
もしかすると、あなたの身近な誰かがこれらをよく使っているかもしれません。
それに気づいたとき、少しショックを受けることもあるかもしれません。
でも、大事なのは「理解すること」から始めること。
こうした言葉を知っておくことで、人間関係の中で自分を守ったり、適切な距離感をとったりしやすくなります。
同時に、ぜひ「自分自身の言葉」も振り返ってみてください。
もし今回紹介したフレーズを自分でも無意識に使っていたなら、それに気づくことは大きな成長の一歩。
感情的な知性（EQ）を高めることは、一生かけて育てていく価値あるスキルです。
決して簡単な道ではありませんが、それだけの価値があります。
他人との関係だけでなく、自分自身との関係もより良くなる。
その結果として、もっと優しい世界が生まれていくのです。
今日から、少しだけ意識してみてください。
言葉を通じて、自分がどんな人になっていきたいのか。それが、あなた自身を形作っていくのですから。
